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成長期だから眼球も伸び近視が進むという理屈は本当か?

視力の悪くなった子供を眼科に連れて行くと、成長期だから眼球も長くなり近視が進むのです、とよく説明されていますが、本当でしょうか。
どの眼科の教科書を見ても視力の完成はだいたい5才から10才までと書いてあります。

3才時検診で1.0以上の視力がある子もまれではありません。ほんべ眼科では2001年からナイトコンタクト(オルソケラトロジー)治療を小学生低学年よりしていますが身長がすくすく伸びるからといってどんどん近視が進行する例を見たことがありません。

また一部の眼科医にナイトコンタクトは発達途中の未熟な目の状態で使用すると将来どうなるかわからないからやめたほうがよい、という先生がいますが、ほんべ眼科ではそんな例にも遭遇した事はありません。

MEMO
ナイトコンタクトとは、テレビ等でも紹介されている、オルソケラトロジーによる治療法です。オルソケラトロジーは、昼間活動する時間は、コンタクトレンズを外し、夜寝ている時にコンタクトレンズをすることで、視力を回復する治療法です。手術をしないことからも安全で広く広まってる視力回復法の1つの言えます。

眼球の完成は肉体の完成よりも早い

当院のナイトコンタクトに使用する通常のレンズの直径は10.6mmです。まれに10.2mmの場合がありますが数パーセントでしかありません。それも低年齢というわけでなく、成人でもたまに10.2mmのレンズでなければ上手くいかない患者さんもみえます。小学生にもなると目の大きさはほぼ完成した状態になるようです。

ナイトコンタクトを小学校低学年から使用して途中で直径の大きなレンズに変える例に出会った事はありません。

成人の近視の進行は成長期なの?

大学卒業時に裸眼で1.5ずつあったフレッシュマンが1年後0.1まで視力が落ちた例はいくらでもあります。特に就業中ほとんどパソコン端末を見るような仕事の場合が多いです。

22~3才ですから身体はどうみても成長期ではありません。つまり目の使い方により、近視が進むのです。ここ10年くらいで気付いたことがあります。ガラケー(旧式携帯電話)からスマートフォンに変えてから急に視力低下をきたした患者が増えたことです。

ガラケーの時はメールの確認程度だったのがスマホに替えてからインターネットやゲームを使用する時間が長くなったのは確実です。このように成人でも目の使い方により近視は進みます。

子供の近視も目の使い方による

眼科の先生に成長期だから仕方がないと言われ納得していてはいけません。子供の目の使い方をよく観察してください。

急に本が好きになった、お絵描きが好きになった、ゲームに夢中になった、などの時期に近視が進みます。近くを連続して見る時間を就学前なら30分以内、1、2年生なら40分、45分と決めた方が良いです。できるだけ外でも遊ぶようにしたりすることにも気をかけてください。

また細かすぎる字の本なども要注意です。人間の習性として細かいものは近づけて見ますから、年にあった文字の大きさの本を与えるようにしてください。

三歳児健診時に異常と勇み足のことも

子供の発達は一様ではありません。3歳のときに視力が良く発達して1.0以上見えることもありますが、逆に見えないからといってすぐに未発達と決めつけるのは行き過ぎです。

片眼の異常や先天性の緑内障などを早期に発見することは意味がありますが、まだ十分に発達していない目を遠視だ弱視だといって眼鏡をつけさせるのは問題です。幼稚園なら年中までは見守っていた方がよいでしょう。

近視の進行には眼圧の上昇が関わっている

目を酷使すると眼圧が上昇している状況証拠はたくさんあります。ナイトコンタクトの処方経験が長いのでいろんな症例に関わりましたが、なるほどという例があります。目の酷使によりナイトコンタクトのフィッティングが窮屈になる、あるいはタイトになる例があります。場合によりレンズのデザインを変更する羽目になる事もあります。

ある大学の准教授でしたが論文をかいたり、学会の準備で忙しくなると決まってレンズが合わなくなって来院し、レンズを作り直すのですがしばらくすると今度は緩くなって元のレンズに戻すことを何度も繰り返すので、この患者には2種類のレンズを使用してもらっています。

目の酷使により角膜の突出が確認され、目の酷使が収まると元の角膜の状態に戻るのです。

眼圧は通常15mmHg前後ですが忙しい時は20mmHgを超える事はないのですが高めになります。高校生でも受験で目を酷使する状況にあると同様の状態になる例を何例も経験しました。

目の酷使が眼圧を上げ眼球を伸ばす

成長期だから眼球も伸びて近視になるのも仕方がないですよ。こんな理屈が眼科医の中で常識のように一人歩きをしているのはどうしてでしょう。先輩から伝えられているのでしょうか。昭和24年時の小学生の近視率は5.5%でしたが(『眼鏡をかけても目のいい人と同じ見え方じゃないことを知っていますか?』http://eye-station.com/miekata/)平成26年には30%にもなるのをどう説明するのでしょうか。

深作秀春先生も眼圧の関与を指摘

尊敬する深作秀春先生の『やってはいけない目の治療』にも近視の進行が止まらない患者に眼圧を下げる点眼薬を処方する話があります。やはり手術などにも先進的な考えで治療を行っている先生は違います。

まとめ

近視の進行は成長期に身長が伸びるように眼球も伸びるのだから仕方がない、という事はありません。ほとんどが目の使い方、つまり近くを見すぎる事による。
目の酷使により、眼圧が高くなり眼球が伸びる要因になる。

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