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眼科医が教えるコンタクトレンズの歴史と絶対に知っておくべき注意点

使い捨てコンタクトレンズが薬局やドンキホーテなどの雑貨店さらにはインターネットの通販でも購入できます。多分近い将来コンビニでも購入できるようになるでしょう。

えっ、そうなの? 眼科で診察を受けないとコンタクトレンズは買えないのでは、と思っている人が多いのではないかと思います。

実は自分も最近までそうだと思っていましたが、ネット販売はなんら法的に問題ないのです。なぜでしょうか。

目に着けるものものだから診察は必要でしょう

多くの人はこんな風に思っている事でしょう。眼鏡は直接目に着けませんが、コンタクトレンズは敏感な角膜に直接着けるのですから誰でも心配に思います。

角膜は身体で痛みに敏感な場所と言ってもいいでしょう。

なぜでしょうか、それは一番守らなければならないからです。目からの情報は全体の80%と言われています。

だから些細な傷でも痛みが強いのです。実際に角膜が傷ついて病院に来る人は早くこの痛みを止めて欲しいと言います。今は麻酔の点眼薬がありますから数秒で痛みは軽減しますが、その様な目にレンズという異物を着けるのですから、心配しない方がおかしいかも知れません。

今でも厳しい医療に関わる法律

例えばドラッグストアでも販売している血圧計でも薬剤師がチョット血圧を測りましょうと言って測定して高血圧ですねと言うと違法なのです。

これは医療行為になってしまいます。

店の待合室に置いてあるのをお客さんが勝手に測るのは問題ないという事です。自動血圧計は今どきたいていの家庭にありますが血圧の高低を評価は専門家(医師)でないとダメという事らしいです。東洋医学の湯液を処方する薬剤師も脈診(相手のカラダに触れ、脈を診る)はご法度という事らしいです。

これだけ厳しいのにコンタクトレンズは今や医師の処方なしでもネットで購入でき、違法ではないのです。

アメリカではネットの記事を見ていると必ず処方箋が必要なようですがネットがこれだけ広まっているので現時点での実態は正確にはわかりません。

昔は眼科医が血圧を計るのは「けしからん」と内科医から言われていた

昭和50年代は医師の間でも眼科医は低く見られていたふしがあります。

糖尿病性網膜症や高血圧による眼底出血があり、患者は内科医より高血圧や糖尿病でコントロールされていると思っていても実際には十分じゃない場合があり、ある眼科医が血圧を計ったり、血糖値を測定したりすると医師会で「眼科医が内科医みたいな事をして、けしからん」と問題になった事が実際ありました。

保険点数の審査は医師が行なっているので情報はすぐに伝わります。

その当時なら、コンタクトを医者の診察なくして処方するのは「けしからん」という話であったに違いないと思われますが、どのようにしてボタンのかけ違いが起こってきたのでしょうか。

コンタクトレンズは高度医療器機

医師になって20年くらいコンタクトレンズの購入は必ず医師の処方が必要と思っていました。

しかし、現実の法律はそうではありません。

ドンキホーテなどの雑貨屋をのぞいて見るといくらでも販売されています。

ある年からコンタクトレンズが高度医療機器のジャンルに区分けされました。

これだけ聞くと、なるほどコンタクトレンズは直接目に着けるものであるから取扱いを厳しくしてあるんだと多くの人が思うのですが、この高度医療機器の取扱いの資格は1日の講習会に参加すればよく、雑貨屋でもドラッグストアでもネット販売でもこの資格者がいたら全く法律上の問題は無いのです。

これは薬機法(正式名称は医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律、旧薬事法)という法律に基づきます。

いつのまにかコンタクトレンズを販売する事とそれで目のトラブルが起きるかどうかは別の問題として解釈されているようです。

コンタクトをどう選ぶのか

使い捨てコンタクトレンズが出現する前はハードレンズかソフトレンズかの選択肢しかありませんでした。

乱視が強かったりするとハードレンズ、スポーツをするとかフィット感からソフトレンズなどと大まかに使い分けてきました。

ハードレンズは素材の改良があり、酸素透過性が売りになってきました。コンタクトレンズ装用の問題点の一つに酸素不足による角膜内皮細胞の減少があったが、この問題が新しいハードレンズにより解決してきたのです。

その後ソフトレンズを大量に生産できる技術が確立し2週間タイプとかワンデイタイプのソフトレンズがアメリカから上陸しました。また、通常のソフトレンズも材質の改良が起き酸素透過性がハードと変わらないレンズが開発されました。

最近では使い捨てコンタクトにもシリコン系の酸素透過性の優れた商品が何種類も出回るようになっています。

コンタクトレンズ装用者はそれらの中から自分に合った物を性能とコストを考え選ぶことになります。お店側はレンズ使用者にとって最適のものを勧めるばかりでなく、時には店にとって利益幅の広いものを勧められることも多いです。利益を上げるのは、この社会の掟みたいなものであるから消費者は賢くならなければなりません。

コンタクトレンズ障害の多いパターン

良い商品を着けていればトラブルがないというわけではありません。当然指定通りの使用をせず何日も着けっぱなしであったりしていればトラブルが多くなります。

以前は1週間連続装用レンズも見かけましたが、これも個人の体質や仕事内容によりうまくいかない場合があります。

雑貨屋で販売されているカラーレンズはトラブルが多い傾向がありますが、実際はレンズを無頓着に使用している中高生か多く、高度医療機器を販売している店での使用に関する説明不足と利用者の認識不足に起因していると思われます。

目のトラブルは早めに対処すればレンズを使わないだけで治ることもいくらでもありますが、まだ大丈夫と思っているうちに失明してもしょうがないような事になる場合もありますから注意が必要です。おかしいなと思ったらすぐに装用を中止し、改善がなければ早急に眼科を受診することが懸命だと思います。

30代から40代の人の問題点

目の充血などと違って目の奥が痛む、疲れるなどは装用レンズの度数に問題がある場合が多いのです。

大人になると視力は一定で変わらないと思っている人が意外に多いのですが実際にレンズや眼鏡があってない場合が多く見られます。40歳を過ぎると調節力が急激に低下して症状を強く訴える人もいます。

いわゆる老眼ですが、最近は遠近の使い捨てレンズも登場しているのでレンズの選択肢が多くなりました。度数の選択はやはり眼科で検査をするのが一番です。当院では調節機能検査装置を利用してより適切な処方をしています。

トラブルの時は直ぐに眼科で検査を

ハードレンズや二重焦点レンズなどは眼科でフィッティングをしっかり検査する必要があります。

また、角膜表面の傷の有無や角膜内皮障害の検査を希望する人も眼科受診が必要です。

眼科ではごく稀に網膜に穴が開いていたり(網膜裂孔)や軽度の網膜剥離が見つかる場合もあります。またレンズの度数の調整で仕事が楽になったりする場合がありますから、見にくいとか乾く症状がある場合も受診をお勧めします。メーカーが違うと同じ度数でも微妙に見え方が違ったりもします。

若いうちは調節力でカバーしている人もいますが年齢を重ねたり、体調が悪くなったりで調節力が低下する症状が現れるのでそういう時の度数のチェックも重要です。

基本的に帰宅したら直ぐにレンズを外す習慣を作ってください。

だらだらと寝る直前まで着けるかたにトラブルが多いものです。使い捨てレンズで安定して使用できていればメーカー品ならネット購入がお得かもしれません。くれぐれも自分の目のことですから無理な使用はやめるようにしましょう。

まとめ

コンタクトレンズをうまく長く使うにはレンズの種類、機能、使用法をよく知る事が重要です。ハードレンズや乱視入りソフトレンズ、遠近用コンタクトなどは実際に装着しないと使用感や見えやすさがわからないので取扱いのある眼科を受診した方が良いでしょう。

ワンデイや2週間タイプのレンズでは無茶な使い方をしなければトラブルはきわめて少ないと言って良いでしょう。メーカー品ならネットで購入するのも良いでしょう。

多少のトラブルも続くようなら早めの眼科受診を勧めます。症状が悪化すれば悪化した分、治りが遅くなります。体調の不具合によりコンタクトがうまく使えない場合もあり、必ずしもコンタクトに問題があるわけでないこともあるので目の異常の有無を確認をして、問題なければ身体を休め目の休息を取る必要があります。

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